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校長メッセージ<神無月>

「当たり前のこと」  ― 定着の難しさと大切さ ―

今年は10月1日の都民の日が日曜日と重なりました。桜丘は2期制ですので、後期の始業式は10月2日となりました。後期始業式では、外部団体をはじめ、文化祭関係の表彰が行われました。そのような中で、毎日の学校生活の中でなんら特別ではない当たり前の取り組みではあるのですが、地道な日々の積み重ねの成果とも言える「輝く取り組み」があったことを、改めて紹介したいと思います。

放課後の下校時を過ぎた段階で、毎日週番の先生が全教室を最終巡回します。その際に戸締り、エアコン・電気の消し忘れ、机の整頓状況等、4項目を中心に全クラスの取り組み状況の後押しをしています。スタートのきっかけは、2011年の東日本大震災であり、その年の夏からスタートした節電や省エネの取り組みからでした。それが全校を挙げての協力や成果につながりました。しかし、その時だけではなく、その基本をどのようにすれば持続・継続につなげられるか、その後の取り組みのあり方に真価が問われることになります。そこで、全校の取り組みが一覧できる確認票を利用し、日々の積み重ねとその定着を大切にすることから、前期・後期などの区切りを生かし、取り組みが優れているクラスを奨励するようになりました。

今回はその結果として、全校で7クラスが優れた取り組みができていました。基本的なことですから、一人ひとりがちょっとした心遣いや意識を高めることで達成できるという点では、簡単なことかもしれません。しかし、その簡単で当たり前のことが、当たり前にできるかというと、「言うは易し 行うは難し」そのものです。全校規模になると毎日どこかのクラスでいずれかの内容にもれがあるのも事実です。クラスでの毎日の状況や生活も様々です。今回の7クラスは、それを成し遂げました。これはクラス環境に関しての意識・取り組みが全校の模範になるものであり、大いに奨励したいと思います。勿論、普段はしっかり取り組んでいるクラスでも、たまたま色々な事情が重なってしまった残念なケースもあるものと思います。また整理・整頓状況の良し悪しなどは、人によって受けとめ方に多少の相違があるかもしれません。その点では毎日の取り組みの積み重ねをしながら、客観的な見方ができるようになっていけばそれはそれで大きな収穫です。

 

今回のことからは生徒の皆さんから二つのことを教えてもらったように思います。

まず一つ目は、毎回奨励されるクラスが複数あることから、「やればできる」ということを生徒の皆さんが示してくれたことです。さらに奨励されたクラスだけではなく、全クラスが同じように基本的なことを大切に考え、日々一人ひとりが意識し実践をしながら、自らの学校生活を通して、当たり前のことが当たり前にできるようになることが定着しつつあることです。

二つ目は、クラス環境のよりよい状況を維持・継続するために必要な基本は変わりません。しかし、それを実現するために自分も含め、より多くの人たちの考えや取り組みが変わっていくことで、それを成し遂げていることです。

 

これから皆さんが生きていく社会は大きく変化していきます。しかし、人としての本質的な思いや信念・信条など変わらないものがあるはずです。変わらないもののために、一人ひとりがその取り組みや方法など、変わり続けることが必要かもしれません。学校生活は集団生活であり、社会の縮図でもあります。これから新たな時代を生きていく皆さんと一緒に様々なことを学び、考え、時には悩みながらも逞しく歩み続けたいと思います。

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